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第三節 船員労働関係特別人権侵害に関する特例

(救済手続の総則規定及び一般救済手続)
第七十五条
 第三十七条第一項、第三十八条、第三十九条第一項、第四十条及び第四十一条第一項の規定は、国土交通大臣が行う船員労働関係特別人権侵害に関する相談、救済手続の開始及び一般救済手続について準用する。この場合において、これらの規定中「人権委員会」とあるのは、「国土交通大臣」と読み替えるものとする。

2 前項において読み替えて準用する第三十七条第一項、第三十八条第二項及び第三項、第三十九条第一項並びに第四十一条第一項に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、地方運輸局長(運輸監理部長を含む。次項並びに第七十七条第四項及び第五項において同じ。)に委任することができる。

3 前項の規定により地方運輸局長に委任された権限は、国土交通省令で定めるところにより、運輸支局長又は地方運輸局、運輸監理部若しくは運輸支局の事務所の長に委任することができる。

(特別調査)
第七十六条
 第四十四条の規定は、船員労働関係特別人権侵害について準用する。この場合において、同条第一項中「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と、「第四十二条第一項第一号から第三号までに規定する人権侵害(同項第一号中第三条第一項第一号ハに規定する不当な差別的取扱い及び第四十二条第一項第二号中労働者に対する職場における不当な差別的言動等を除く。)又は前条に規定する行為(以下この項において「当該人権侵害等」という。)」とあるのは「船員労働関係特別人権侵害」と、同項第二号及び第三号中「当該人権侵害等」とあるのは「当該船員労働関係特別人権侵害」と、同条第二項中「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と、「委員又は事務局の職員」とあるのは「その職員」と、同条第三項中「人権委員会の委員又は事務局の職員」とあり、及び「当該委員又は職員」とあるのは「当該職員」と読み替えるものとする。

(調停及び仲裁)
第七十七条
 国土交通大臣は、この条の定めるところにより、船員労働関係特別人権侵害に係る事件について、調停又は仲裁の申請を受理し、船員地方労働委員会に調停又は仲裁を行わせるものとする。この場合において、船員地方労働委員会による調停又は仲裁は、調停委員会又は仲裁委員会を設けて行う。

2 第四十六条、第四十七条及び第五十条から第五十九条までの規定は、船員労働関係特別人権侵害について準用する。この場合において、第四十六条第一項及び第四十七条中「特別人権侵害」とあるのは「船員労働関係特別人権侵害」と、「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と、第五十条第一項及び第五十七条第一項中「人権委員会の委員長若しくは委員又は人権調整委員」とあるのは「船員地方労働委員会の公益委員」と、「人権委員会の委員長が指名する」とあるのは「当該船員地方労働委員会の会長が指名する」と読み替えるものとする。

3 船員地方労働委員会の会長は、前項において読み替えて準用する第五十条第一項に規定する調停委員又は前項において読み替えて準用する第五十七条第一項に規定する仲裁委員として弁護士となる資格を有する者を指名するに当たり、必要があると認めるときは、これらの規定にかかわらず、当該船員地方労働委員会の公益委員以外の者のうちからもこれを指名することができる。

4 第一項に規定する国土交通大臣の権限及び第二項において読み替えて準用する第四十七条に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、地方運輸局長に委任することができる。

5 前項の規定により地方運輸局長に委任された権限は、国土交通省令で定めるところにより、運輸支局長又は地方運輸局、運輸監理部若しくは運輸支局の事務所の長に委任することができる。

6 第一項の調停委員会は、当事者からの申立てに基づき必要があると認めるときは、使用者委員及び労働者委員のうちから当該事件の調停を行う船員地方労働委員会の会長が指名する委員から当該事件につき意見を聴くものとする。

7 船員地方労働委員会は、国土交通大臣に対し、国土交通省令で定めるところにより、第一項の調停及び仲裁の状況について報告しなければならない。

8 この条に規定するもののほか、船員労働関係特別人権侵害に係る事件に関する調停及び仲裁の手続に関し必要な事項は、船員中央労働委員会規則で定める。

(勧告及びその公表)
第七十八条
 第六十条及び第六十一条の規定は、船員労働関係特別人権侵害について準用する。この場合において、第六十条第一項中「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と、「特別人権侵害」とあるのは「船員労働関係特別人権侵害」と、同条第二項中「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と、同条第三項中「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と、「特別人権侵害」とあるのは「船員労働関係特別人権侵害」と、第六十一条第一項中「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と、同条第二項中「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と、「特別人権侵害」とあるのは「船員労働関係特別人権侵害」と読み替えるものとする。

2 国土交通大臣は、前項において読み替えて準用する第六十条第一項の規定による勧告をしたときは、人権委員会に対し、速やかにその旨を通知するとともに、国土交通大臣が保有する当該勧告に係る船員労働関係特別人権侵害に関する資料の写しを送付するものとする。

(資料の閲覧及び謄抄本の交付等)
第七十九条
 第六十二条の規定は、船員労働関係特別人権侵害について準用する。この場合において、同条第一項及び第二項中「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と、「特別人権侵害」とあるのは「船員労働関係特別人権侵害」と、同条第五項中「人権委員会」とあるのは「国土交通大臣」と読み替えるものとする。

2 国土交通大臣は、前項において読み替えて準用する第六十二条第一項又は第二項の規定により資料の閲覧をさせ、又はその謄本若しくは抄本の交付をしたときは、人権委員会に対し、速やかにその旨を通知するものとする。

3 人権委員会は、第六十三条第一項の規定により船員労働関係特別人権侵害に関する請求に係る訴訟に参加しようとするときは、あらかじめ、国土交通大臣の意見を聴くものとする。

(国土交通省令への委任)
第八十条
 この節に規定するもののほか、国土交通大臣による船員労働関係特別人権侵害に係る人権救済手続に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

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